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「温 純米 鶴齢(新潟県・青木酒造)」いただきました

温 純米 鶴齢

 本日のお相手はこいつだ!

青木酒造
(新潟県南魚沼市)

温 純米 鶴齢 五百万石
原料米:五百万石
精米歩合:60%
使用酵母:−
アルコール分:15度以上16度未満
日本酒度:+3
酸度:1.4
アミノ酸:−
杜氏:新保 英博

極寒の地「魚沼」。雪深いこの地で飲む燗酒はみも心も温めてくれます。
この純米酒鶴齢は五百万石の持つ旨みを最大限に引き出し芳醇で香り控えめ。あえて常温以上で引き立つ味わいに仕上げました。雪国の蔵が醸した暖まる純米酒。新潟県塩沢の地酒です。

鈴木牧之(すずきぼくし)と鶴齢
塩沢に生まれた文系人。鈴木牧之は、江戸時代の名著「北越雪譜」の中で、「我住む魚沼郡は日本一に雪の深く降るところなり…」と水も美味しく美しい風景であることを記しています。「鶴齢」の名は牧之が命名したと言い伝えられています。

蔵元HPから
お燗専用の純米酒です。上品な酸味とお米の旨味が温めるとバランスよく楽しめます。
35度〜45度位の温度でで味が引き立ちます。


「感想」
密かに人気のある蔵元さんのお酒です「青木酒造」というよりも「鶴齢」で覚えている方も多いはずです新潟らしい淡麗辛口路線が特徴で、近年では様々な商品を出しています日本酒で仕込んだ梅酒(普通酒タイプと純米吟醸タイプ)が人気を博しています

出品酒クラスの評判もいいのですが、今回はあえて「温 純米 鶴齢」にスポットを当てました

そもそもこの蔵元のお酒の大部分は、燗にあまり向いていない気がしていますいわゆるきれいなお酒で、生の冷酒や吟醸のキレのよさには驚かされます

しかし…厳寒期には燗が欲しくなる方もいらっしゃることでしょう淡麗辛口のザ・新潟の蔵元が造った燗映えする酒を紹介してこそ、日本酒大国・新潟の新しい発見があるのではないでしょうか

あれがよい、これがよい…ではなく、目的をはっきりさせたところにこのお酒の価値があるように感じます

まずは常温で味わってみました上立ち香は穏やかで、含み香もやや物足りなく感じました味わいの幅の広さは感じますが、どちらかというと平坦ですまぁ、常温で評価するのはフェアでないので、この辺りにしておきましょう(ちなみに、冷やした場合は、さらに飲みにくさを感じました)

次におすすめされている40℃にしてみました上立ちが少し主張を始め、含み香もまったりと口を駆け巡るようになりましたゴク味を味わう奥深いタイプと違って、鼻を通って喉元を抜けていく風が気持ちいいです。キレの良さが活きていて、飲んだ後の爽快感を味わえるのは、このお酒の最大の特長ではないでしょうか

然程味わい深いわけでもないのに、燗映えするお酒は珍しいのでおすすめですかね変に味のりがいいお酒よりも料理との相性がいいように感じました値段も手ごろなので、おもしろい存在だと思いますよ

これからの時期、寒くなってくるのでこのような酒の楽しみが増えてきますね

燗専用の意味がわかる純米酒

そんな言葉がぴったりですおいしゅうございました

author:むらかみさん, category:日本酒, 13:55
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「会津娘 純米酒 つるし(福島県・高橋庄作酒造店)」いただきました

会津娘 純米酒 つるし 高橋庄作醸本日の相手はこいつだ

会津娘 純米酒 つるし
(今回いただいたのは2009.3仕込)
高橋庄作酒造店
(福島県会津若松市)

(2009.3仕込データ)
原材料:米・米麹
原料米 会津産五百万石100%使用
精米歩合:60%
酒精度:17度以上18度未満
仕込:2009.3
蔵出:2009.8(製造年月)

(2010仕込データ)
原材料:米・米麹
原料米 会津産五百万石・夢の香
精米歩合:60%
日本酒度:+1〜2
酒精度:17.0〜17.9%
酸度:1.4〜1.6
価 格:1800ml 2940円(税込送料別)
蔵出:8月6日頃
本数:2,000本

考察

価格は一般の純米酒に比べれば高いと思われがちですが、原酒に近いタイプなので仕方ないでしょう17.5度換算を15度に加水すれば、その価格は2520円(1800ml)となります
また、日本酒度がマイナス寄りのお酒は、アルコール収得率が低く、コスト高となります。原酒並みのアルコール度数でありながら、日本酒度+1〜2と考えれば…蔵元側の負担はかなり大きいですね

以上のことを踏まえると…決して高くないむしろ、県産酒造好適米を使用吊るし純米吟醸規格、生産本数限定等の付加価値(生産本数については蔵元の都合かな?)まで考慮すれば、安いくらい

地元酒造好適米使用も嬉しいですね


また、瓶燗を行っているので、いわゆる生貯蔵酒の部類に入る商品です。

多くの企業が「生」と明記したいがために「生貯」は発展を遂げました。この手のお酒には「生とつけたいだけだろ…」という先入観が漂いますが、おそらくそのまんまの商品コンセプトだと思います。生貯にすることで、風味を生酒に近づけたとの話もありますが、生は生、生貯はやはり生貯です。

一方で、搾りたてを直ぐに瓶詰めし、そのままの状態で瓶貯蔵を行いたい蔵元もいます(タンクの少ないところに多い製造方法)。このようなケースでも、結局は生貯と同じようなプロセスとみなされます。もっと製法に突っ込むと、生のまま貯蔵したから生貯蔵酒というわけではないのです。実際には、貯蔵期間が限りなく0であっても、瓶に詰めて火入れを行えば生貯となります

このお酒は、もちろん後者の商品コンセプトです

酒造会社には、火入れをすることで熟成を進める目的もあるので、火入れを『製品安定化の目的』としか感じられないのは寂しいことです。

蔵元は火入れを行ったと前面に打ち出しているほか、時間とともに風味が変化していくとも謳っています。そんな風に捉えられるところが、日本酒の乙な部分ではないでしょうか?

もちろん、搾りたての生原酒にも価値はあるのですが…半日で風味は変わります。消費者が市販酒として飲めるものと蔵の亀口では雲泥の差があることは確かです。

どちらに価値を求めるかは人それぞれなのでしょうね…


最後に瓶型に触れておこうと思います。
私はこのタイプの口は好きです出っ張りが持ちやすいので好きですそして何より、720mlで打栓は珍しいですねそのレトロ感がちょっぴりかわいいです

酒造側としては、洗瓶しにくいし、使いにくい欠点はいろいろあるんですけどね…でも瓶貯にはスクリューキャップよりも打栓かな


基本的には、小さくて実直な蔵元だからこその商品なんでしょう商品数が多い蔵元には決して真似できないでしょう頭の下がる商品です


感想

今年販売分は絶賛発売中(8月6日頃から販売開始。2000本のみ)だと思いますが、今回は年月を味わうために2009年生産分をいただくことにしました。ちなみに冷蔵保存しておいたものです。蔵元も冷蔵保存もで、酒販店も冷蔵保存、自家でも冷蔵保存なので、あまり劇的な変化はなかったように感じます。それを確かめる方法は絶対にないんですけどね…


上立ち香はややおとなしいものの、含み香には純米酒らしさ落ち着いた熟成香を感じました。酒質が綺麗なためか、ボケ味が出なかったことには安心しました
吟醸で吊るしならではの透明感のある味高アルコールならではのコク喉越しが魅力的で、飲みすぎちゃう典型的なお酒ですね

いわゆる辛口酒に飽きてしまった方や、飲み会での口休め寝酒に向いてるのかな

こんな酒が料理屋さんで出てきたらビックリのハイグレードですこんなタイプのお酒を探し出して、季節ごとに提供し続ける居酒屋さんが出てきたら、ファンになっちゃいます


「蔵元の想いが詰まった瓶入り娘」

そんな言葉がぴったりです。おいしゅうございました

author:むらかみさん, category:日本酒, 01:41
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「越生梅林 純米酒(埼玉県・佐藤酒造)」いただきました
越生梅林 純米酒本日の相手はこいつだ

越生梅林 純米酒
佐藤酒造(埼玉県入間郡越生町)

原料米:(埼玉県産『朝の光』)
精米歩合:65%
使用酵母:−(埼玉C)
アルコール分:15度(15.2度)
日本酒度:(+3)
酸度:(1.3)
アミノ酸:(1.1)
粕歩合:(26%)
※()内はネット上に記載されている値(H22.08.11現在)

720 ml:1000円
1.8ℓ:2000円

裏張り記載
長期低温発酵により、じっくりと米本来の旨味を十分に引き出し、穏やかな香り、広がりのある味わい、静かに消える喉越しが特徴です。
また、料理との相性は素材自体に強い風味や油脂を含む食材を用いた食べ物にあいます。
飲用適温(ロック・冷・常温・ぬる燗)

感想
極めてスタンダードで、よく市場に出回っているような純米酒です。

最近、低価格帯の良酒を紹介する本(1.8ℓで2500円以下)が出版されていますが…今回の私の趣旨もそんなとこです

このお酒を飲んで感じた特長は以下の5点です
…祺好皀蹈澆覆蕕任呂きれいで整った酒質
やわらかな酸味
ぬる燗まで耐えられるボディ
せ世筌▲潺了世鮟个靴討い覲笋蠅砲蓮△弔弔泙靴消えていく後味
ソ稱銅鬚砲靴討肋綵侏茲低価格

一般米をうまく使用している点、埼玉C酵母を使用し、粕歩合を上手く下げている点、そのあたりがこの価格につながっているのでしょう

しかし、この手の話は、飲む側には一切関係ないことなんですけどね…そのほかにも大衆酒の価格を下げる方法はいくつかありますが、これも飲む側にはどうでもいいことかな

埼玉県の純米酒市場では、やはり神亀酒造が有名です酒販店も東北や北陸の地酒をありがたがって売っていますそれに比べれば、特に個性の強い酒ではありませんが、使い勝手の良い万能純米酒だと思います。価格的にも優れた商品です。

よくある種のスタンダードな純米酒でありながらも、マーケットの性質上、すでに特化した商品のように感じます地元の料亭や飲み屋さんで出したり…とにかく、地元で愛され続けて欲しい一本です

きっと、越生梅林公園のように、どこかのどかで、みんなから愛されることでしょう。

越生梅林のように親しみやすい純米酒

そんな言葉がぴったりです。おいしゅうございました
author:むらかみさん, category:日本酒, 12:48
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「KISS of FIRE 純米大吟醸(石川県・鹿野酒造)」いただきました

Kiss of Fire 鹿野酒造 本日のお相手はこいつだ!

鹿野酒造
(石川県加賀市)

KISS of FIRE 純米大吟醸
原料米:山田錦
精米歩合:50%
使用酵母:−
アルコール分:15度以上16度未満
日本酒度:+3
酸度:1.3
アミノ酸:1.1
750 ml 3990円

容器のマークは「匠」の文字をデザイン化したものです

「蔵元と杜氏について」
基本的にはごく味の強く、味わい深く、幅の広い蔵元の味を押し出しています。三盃 幸一氏(桝田酒造店・富山)、故 派瀬 正吉氏(元・土井酒造・静岡県)、中 三郎氏(車多酒造・石川県)と並び能登四天王と呼ばれた農口(のぐち)尚彦氏が杜氏を務めています。

農口氏は山廃モトの先駆け的存在です。菊姫酒造が増産の折に、年齢も相まって鞍替えした背景がありますが、現在は鹿野酒造において若手育成に尽力なさっている杜氏です。本人は酒を飲めないようですが、酒質を見極める眼力には畏怖の念を感じます。

当然の如く「現代の名工」や「黄綬褒章」を受賞していますが、若い頃の苦労や努力は計り知れません。私のような者がおいそれと語れるようなことではないので、興味のある方はこちらの書籍を読んでみてはいかがでしょうか。

魂の酒(ポプラ社・2003年12月)

ホームページにも杜氏のことが紹介されています。http://www.jokigen.co.jp/about_us/sake_brewer.html

近年、芳香重視の大吟醸(純米大吟醸含む)が増えていますが、それとは一線を置く酒質を蔵元は求めています。大吟醸では綺麗さを求めながらも、純粋な米や麹由来の旨みを持たせています。加賀の幸に負けない膨らみのある酒質、冬に燗映えする酒質、山廃を活かした酒質を受け継いでいます。そのため、(現状)芳香重視の全国新酒鑑評会では苦戦しています。だからこそ、逆に価値が高いのかもしれません。

「感想」
農口氏の真骨頂である山廃はまたの機会にして、今回はルイ・ヴィトンをも虜にしたと云われるこの「KISS of FIRE」です。

ルイ・ヴィトンを虜にしたという事実を勝手に想像してしまうと、さも魚も住めそうなくらいの綺麗な酒質と感じそうですが、中身は少々違います。

見た目は、テリが良く、若干黄色づいています。

上立ちは、やや重みのある芳香を放ちます。口に含むとその重さが花を開かせ、鮮やかに口を潤していきます。上立ちが派手なタイプではなく、上立ちから含み香への移ろい楽しむことが魅力の酒です。

味は、数値よりもやや濃く感じます。酸味はあまり感じませんが、幅の広い味わいです。のど越しはシャープでキレがいいのでさっぱりと淡麗にも感じる人がいる一方で、ゴク味も強く感じます。良質な原料米を使って、(山廃で培った技術を最大限に駆使した)麹でしっかりと溶かしているので、数値上のアミノ酸度よりも色濃く感じるのでしょう(ちなみに、砕米が多かったり、櫂で潰して溶かすと、みかけのアミノ酸度は上がり、雑味が増します。麹でしっかりと溶かし込むと、アミノ酸度は然程上がりません)。この辺りに、農口氏の腕が活きているのでしょうね。

3年貯蔵の古酒ということですが、冷蔵吟醸古酒のお手本といった風格が漂います。

綺麗というよりも端整な酒質です。ほっそりとしたか細い女性を連想させる大吟醸というよりは、少々筋肉のついた細マッチョな酒質に感じます。

キンキンに冷やした冷酒だと、大吟醸にしてはやや詰まる印象があります。香りも然程強いものではないので、消えてしまいます。少し温度を上げると、香りも花を咲かせ、春の雪解けのように喉元をなめらかに流れ込むでしょう。それはキスで燃え上がっていく恋愛のようですね。結構な温度まで上げても、骨太の酒なので耐えられます。燗冷ましにしても軸のぶれない安定感があり、甘い余韻が情熱を物語っています。

蔵元と杜氏の出会いがもたらした、熱く燃え上がる情熱の純米大吟醸

そんな言葉がぴったりです。おいしゅうございました。

author:むらかみさん, category:日本酒, 22:44
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「鳳凰美田 亀ノ尾(栃木県・小林酒造)」いただきました

  本日のお相手はこいつだ!栃木県小山市 小林酒造 鳳凰美田 純米吟醸
小林酒造
(栃木県小山市)

鳳凰美田 純米吟醸 亀の尾
原料米:栃木県産「亀の尾」
精米歩合:50%
使用酵母:−
アルコール分:16度以上17度未満
日本酒度:+2
酸度:1.5
アミノ酸:−

「ちょっと疑問」
知る人多き銘柄の一つですが、蔵元は決して大きくはありません。田んぼに囲まれた落ち着きのある中に建っています。

知る人多きゆえに、間違った情報が多いのですが…「亀の尾」は栃木県において酒造好適米の産地として認定されているのかが疑問でございます。認定されているとの情報がございましたら、誰か教えてくださいませ。どこぞの取り扱い店において「酒造好適米」とはっきりと書かれていたのが気になりました。


「感想」
とにかく香り、香り、香り…です。他社比較の会社的コンセプトは香りです。それは、この蔵元のほかの酒を飲んでもありありと伝わってきます。

いろいろな表現をされる方がいらっしゃいますが、華やかな吟醸香というよりも派手な香りや香水になぞらえるようなビビットな香りです。邪魔やいやらしいと表現する方も多数いらっしゃいます。この辺りは個性や好みなので、蔵元の責任ではないでしょう。

開栓直後から、部屋に洋ナシやマスカットの香りが充満します。上立ちだけでなく、含み香にもその香りが残ります。ともにやや強いので、個性は強く感じます。

味のふくらみはあまりなく、繊細で鋭利な刃物のようにシャープで後を引きません。奥にかすかに甘みを感じますが、香りにかき消されていく印象があります。

香りに対するインパクトが強烈なので、料理と合わせることは難しく、寝る前の優雅なひと時にマッチしそうです。食前酒にもいいでしょうね。

燗ではバランスが崩れ、いただけません。やはり、冷酒や常温で…というのが無難です。

全体的に香りから抱く印象と味わいにはアンバランスさを感じる人もいることでしょう。甘く華やかな芳香と味覚に感じる印象の違いには驚かされます

個人的な感想としては、好みのわからない人へのプレゼントには用いにくい印象があります。緑の細型フロスト瓶に和紙のラベルは素敵ですが、酒質が万人受けするものではありません。特に「酒飲み」と呼ばれる人々からは懐疑的な意見があることも否定できません

価格帯とコンセプトとしては非常に魅力的です。目指している酒質に対してならば非の打ち所がありません。香り高い純米酒が1890円(4合)で手に入るので、需要は高い商品です。市場価値としては「大吟醸」なのでしょうが、蔵元は「吟醸」でやっています。名前でお金を取るわけではにし、十分に市場に理解されているのでどうでもいいことなのでしょう。

近いうちに、それよりも安価な「美田鶴」についても触れる予定です。味わいとしては似ているので、こちらの方が私としてはおすすめだったりします。

今までは地域の味・地方の味として紹介してきましたが、この商品はそういったコンセプトではなく、都会向けの商品です。ただ、地域密着の酒造りを志し、地元米の使用や栃木県産酵母の使用、杏や梅の使用を積極的に行っています。いろいろな会にも積極的に参加し、酒に対する知識を広めるさまには頭が下がります。

ちなみに余談ですが、「鳳凰」と「フェニックス」は全く違うものです。鳳凰はインドがルーツで雌雄の区別があり、卵で繁殖する聖獣です。一方、フェニックスは単体生殖をし、エジプトに起源を持つ猛禽類に近い聖獣です。同じ栃木県に仙禽酒造があります。フェニックスと鳳凰は別物で、フェニックスは火に入り生き返りますが、鳳凰は火に入っても焼き鳥になるだけです。

燗では生きられず、冷酒で映え、香り発つ純米吟醸

そんな言葉がぴったりです。おいしゅうございました。

author:むらかみさん, category:日本酒, 22:02
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「手詰め生酒 花月搾り 良寛(新潟県・美の川酒造)」いただきました

花月搾り 良寛 本日のお相手はこいつだ!

美の川酒造
(新潟県長岡市)

手詰め生酒 花月搾り 良寛
原料米:−
精米歩合:−
使用酵母:−
アルコール分:17度以上18度未満
日本酒度:−
酸度:−
アミノ酸:−

ほろ酔いの 足元軽し 春の風 −良寛−

このお酒は、今回と区別に会員が蔵元と相談し、商品や販売の企画から、瓶詰めまで協力して作り上げた商品です。
私たち、新潟銘酒良寛会が、自信を持ってお客様にお奨めする商品です。「しぼりたてなまざけ」のさわやかな香り、豊かな味わいを、ぜひお楽しみください。なお、季節の旨みを損なうことなくお召し上がりいただくために、商品の保存は冷蔵庫で、買い戦後派早めにお召し上がりください。
 新潟銘酒良寛会 会員一同


「感想」
毎年違う味を目指しているお酒は評価が非常に難しいのですが、今回のこの花月搾りは酒販店が絡んでいるという意味で貴重なお酒です。今回は、06年詰め(17BY)のことについて書きたいと思います。

生酒特有の果実香がいきいきと感じられるお酒です。洋ナシにマスカットが混ざったような高貴な香りが印象的です。その上立ちのインパクトに比べると含み香はややおとなしく、今度は味わいが活きてきます。

色は薄く黄色がかり、「越後の酒、水の如し」とは異なり、荒濾過や素濾過のようです。

酒質は、甘みが強く、ふくらみがあります。幅のある味わいが魅力的です。アルコール度数が高く、味がしっかりとしているのでので、オンザロックなども楽しめそうです。

燗にはやや向かないような印象がありました。若干酸が浮いたように感じられ、香りもややくどく感じられたので、一般の生酒と同じく冷酒が無難でしょう。ただし、発売時期が3月頃だったりするので、冷酒の時期にはなくなっていることが予想されます。販売店もかなり限定されているので、購入予定の方はチェックが必要です。

基本的には大量生産でなく、手詰めなので本数は少ないです。そんな中、2本買って、1本を取っておくような通な消費者が多いそうです。毎年変わる酒質を楽しむ人が多いようですね。酒販店の方が朝から直詰めに行くため、扱っている店舗にはその仕事ぶりなどもわかっているお店が多いです。酒蔵の仕事を(全てではないにしても)把握しているってことは、購入者にとってもいいことですね。

なお、良寛とは越後の僧の名前です。難しい説教を避けてわかりやすい説教をし、民衆に人気があったそうです。子どもを愛し、積極的に遊んでいたそうです。また、酒を愛していたことでも知られています。ちょっぴり(いや、だいぶかな)型破りなところもあったそうですね。

良寛さんの遊び心の生きる酒

そんな言葉がぴったりです。おいしゅうございました。

author:むらかみさん, category:日本酒, 12:42
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「本醸古酒 司牡丹(高知県・司牡丹酒造)」いただきました
司牡丹 本醸造古酒本日のお相手はこいつだ!

司牡丹酒造
(高知県高岡郡佐川町)

本醸古酒 司牡丹
原料米:山田錦 オオセト
精米歩合:65%
使用酵母:協会7号
アルコール分:15度以上16度未満
日本酒度:+5
酸度:1.5
アミノ酸:1.3
杜氏:加島義樹

(特徴)
熟成感のあるふくよかな香り、旨みたっぷりの落ち着きがある味わいは、古酒ならでは。醸造アルコールに米取りアルコールのみを使用し、さらに1年以上貯蔵熟成させることにより真に「旨い」と言える土佐の辛口本醸造が生まれました。
(飲用適温)
12〜15℃程度の常温、又は40℃前後のぬる燗。


「感想」
とにかく、開栓した瞬間からの老ね香がすさまじいインパクトです。熟成感は感じるものの、ふくよかとは呼びがたい香りです。老ね香に強い方にはおすすめですかね。

一般的には、老ね香は好まれるものではないので、極めてマニアな酒であると評価できます。

元々、四国の酒には老ねているものが多く感じられますが、そういった環境下にあるからこそ製品化できたのだろうと感じます。新潟などでは絶対に生まれないオリジナリティとも考えられます。

また、使用されているオオセトは低精白だと香りを極端に害することが一般的に知られていました。そういった意味では、もともとが芳しい香りを追求した軽い酒でなく、どっしりとした酒質を求めている酒であると推測できます。


ラベルに明記されている通り、土佐の辛口本醸造路線はしっかりと身につけながら、ふくよかさも纏っています。古酒のやわらかさも感じますが、口に含んでも老ね香がまとわりついてきます。酸度やアミノ酸度などの評価よりも、老ね香との戦いです。
燗にしても、特別変化はありません。まして、燗冷ましなども試しましたが、これらの印象が変わることはありませんでした。

ただし、低精白のオオセトを使用し、古酒(たぶん常温に近い保存環境)であることを理解して飲むのであれば、老ね香を語るのはナンセンスです。わかった上での購入をおすすめします。

マリアージュとしては、ちょっとクセのある脂っこい料理との相性が良さそうです。土佐の名物であるカツオのたたきなんかとは絶妙かもしれません。

ラベルには異種異様のまがまがしさが感じられ、まさに中身とのマッチングには成功しているような印象があります。香りの好みによって、非常に左右される酒であるといえます。それは、納豆やブルーチーズ、もっと強烈に例えるならばホンオフェのようなもので、判断に苦しむことでしょう。

日本酒界のブルーチーズ

そんな言葉がぴったりです。おいしゅうございました。
author:むらかみさん, category:日本酒, 17:54
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「純米吟醸3年熟成酒 旭天祐(島根県・天祐酒造)」いただきました

旭天祐 純米吟醸三年熟成酒本日のお相手はこいつだ!

天祐酒造
(島根県松江市)

特別限定酒 純米吟醸 三年熟成酒 旭天祐
原料米:山田錦 五百万石
精米歩合:60%
使用酵母:−
アルコール分:17度以上18度未満
日本酒度:−
酸度:−
アミノ酸:−
杜氏:曽田幸夫


「ラベルのこと」
杜氏の名前が増田さんと表記されていることがありますが、本ラベルには曽田さんと記載されていたので、そのまま掲載いたします。深くつっこんでいいものなのかわからないので、とりあえずそのまま記載いたしました。

「古酒について」
古酒は好みがはっきりと分かれるタイプの酒です。それは、熟成環境によっても分かれるし、飲み手によっても如実に現れます。熟成環境によって、常温保存低温保存の2種類に大別されます。常温保存は色がつき、熟成が早いのが特徴で、時にチーズの香りに例えられます。純米と本醸造に多いタイプです。低温保存は色がつきにくく、熟成が遅いのが特徴です。味はそのままに香りが穏やかになり、きれいな味そのものが楽しめます。吟醸や大吟醸で多く作られています。今回は、比較的に前者よりのタイプです。

「感想」
黒の太っちょフロスト(すりガラス)の瓶に和紙のラベルのこの日本酒には、重厚な趣が漂います(写真がなくて申し訳ないです)。

中身の見えない黒の瓶から注いだ瞬間、グラスが美しい山吹色に満たされます。テリがあり、高級料理店でも映えそうです。

香りは落ち着いていて、純米酒らしいギラギラ感がほとんど感じられません。色が濃い割りに、吟醸造りなので、この手のくどさは感じられないのでしょうね。老ねた香りも弱く、妙な熟成香もなく、初心者でも比較的に飲みやすいタイプです。

味は濃厚さを感じながらも、クセが弱く、飲みやすいさっぱりすら感じられます。キレをさほど感じられないのに、このさっぱりとした後味は匠の技ですね。酸は弱く、旨みを多く感じます。酸がやや弱いのは『純米』でなく『純米吟醸』規格だからでしょうね(さすがに、酸度2.0を出すようなら、米を吟醸まで削る意味がなくなってしまいますから)。そういった意味では、純米酒ユーザーにはちょっと物足りなさを感じるかもしれません。

アルコールはやや高めで、味もしっかりしているので、ぐびぐびいける酒ではありません。

全体的な印象はこのような感じですが、このお酒の最大のポイントは燗!!

「燗」
純米古酒の楽しみの一つに燗があります。複雑に絡み合う旨みを燗にすることで、まろみを持たせながら、一つにしていくのです。もちろん、体が温まり、舌で感じる味覚も変わってきます。ただ、燗を嫌う人の中には「香りが邪魔」「味がくどい」との意見があるのも事実です。

最近では、純米酒も吟醸造りに近づきつつあり、ある程度強い吟醸香を纏っているものが多くなりました。そのようなものを燗にすると、香りの嫌な部分が強く感じられることがあります。また、低精白だと雑味が多く飲みにくい(また、燗にするとその飲みにくさが際立つだけ)ということもよく耳にします。かといって、味が綺麗な吟醸にすると吟醸香が強すぎるというわがままなパラドックスに陥ります。

このお酒は、そのようなわがままさんにぴったりなのかと思います。

常温〜上燗(45度前後)までは温めて楽しめるお酒です。香が弱く、丸みのあるボディは燗にぴったりです。酸やキレのある燗もいいですが、落ち着きのあるしっぽりと飲める燗酒もまた素敵なものです。燗酒を敬遠していた人や燗酒デビューを考えている人に試してもらいたい一本です。ごく味の強いどっしりとした純米燗(一般的に燗酒に向いていると言われる巨匠〇亀さんはこちら)や、キレのある本醸造燗とは違う世界が楽しめると思います。

世の中にはこんなお酒もあるんだぞ!って知っていただければ嬉しいです。

熟成と燗によって光り輝く金色の純米吟醸酒

そんな言葉がぴったりです。おいしゅうございました。

author:むらかみさん, category:日本酒, 19:19
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「生原酒 君が旗 にごり酒(埼玉県・長澤酒造)」いただきました
君が旗 大吟醸本日のお相手はこいつだ!

長澤酒造
(埼玉県日高市)

生原酒 君が旗 大吟醸にごり酒
原料米:−
精米歩合:−
使用酵母:−
アルコール分:18度以上19度未満
日本酒度:−
酸度:−
アミノ酸:−
製造年月日:20.07

要冷蔵。この酒は酵母が生きて発酵し続けていますから、炭酸ガスが吹き出る事があります。振らないで、冷やした状態でゆっくり開栓して下さい。


「コンセプトを考える」

最も評価に困る酒です。この酒は大吟醸規格ですが、それを敢えてにごり酒・原酒として製品化する意図は奇妙そのものです。

この商品のコンセプトはどこにあるのか?

この製品のコンセプトを読み解く鍵は、『オンザロック』の普及ですかね。
近年、活性にごりの類は増加傾向にあります。過去にはパンチメイトまで遡り、炭酸入り清酒は存在していましたが、冷蔵技術の浸透によって、各蔵元も気軽に製品化できるようになってきました。近年のブームは、一の蔵酒造の「すず音」に始まり、神亀酒造の「手造り」や旭酒造の「獺()」などが人気を博しています。これらの多くが純米で造られています。「米の旨み云々…」といった謳い文句がまとわりつき、支持されています。どちらかといえば、女酒的なイメージがあります。

これらの酒に対し、この「君が旗 大吟醸 生原酒」はアルコール添加されています。アルコール添加の目的は、高濃度のアルコールによって、香りを閉じ込めることでしょう。また、せっかくの香りを活かし、パンチのある味わいを出そうということで原酒につながったのでしょうか。18−19度のアルコールは非常に強烈なインパクトです。

では、精米歩合を上げ、大吟醸にするメリットはなんなのでしょうか?

ずばり、酸を抑えることですかね。酸を抑えることで、旨みを感じやすくするのが目的でしょう。
そもそも活性にごりは、キンキンに冷やした状態で飲むための酒なので、人間の舌の構造上、旨みはほとんど感じません。酸を高めると、ドライになり、のど越しが良くなります。純米(純米吟醸含む)が使われる理由はここにあります。
また、使用している水は秩父から遥遥流れてきているものを利用しているため、大地のミネラルに富んでいます。そのため、発酵が旺盛になり、男酒気質になります。その水の特長をフルサイズで表現したものが、この酒なのでしょう。

この酒は、一般的な活性にごりとは逆に、クリアでありながらも、まろみを残すという相反する味覚にチャレンジしています。

コンセプトを理解しながら味わうと、さすがの造りです。しかし、そのコンセプトを理解せずに購入すると痛い目に遭うでしょう。市場に出回る活性にごりとは隔された、マニアなお酒です。活性にごりの飲みやすさよりも、無骨な印象を与える酒質です。値段もおったまげるくらいに高いので、一般におすすめできるものではありませんが、この酒でしか満たせないコンセプトが存在しています。


「感想」

香りは力強く、味も主張が強く、個性の塊です。酸は弱く、ごくみを強く感じます。のど越しはやや悪く、ビールのように炭酸とともに流し込む飲料ではないです。今回は18−19度のアルコールで飲みにくい云々…という意見が出てもフェアでないので、コンセプトから入りました。オンザロックにして、ちびりちびりと飲んでいく活性にごりと言えましょう。
はっきり言って、味がどうのこうのというわけではなく、コンセプトを与する酒屋さんしか扱えないし、一般受けする商品だとも思えません。ただし、これが気に入った人間は他の活性にごりでは物足りなくなることでしょう。

にごった先に広がる新しい味覚にチャレンジしたマニアな酒

そんな言葉がぴったりです。おいしゅうございました。
author:むらかみさん, category:日本酒, 05:24
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「備前雄町100% 純米大吟醸 玉乃光(京都府・玉乃光酒造)」いただきましたの巻

玉乃光 純米大吟醸 本日のお相手はこいつだ!

玉乃光酒造(京都市伏見区)
備前雄町100% 純米大吟醸 玉乃光
原料米:備前雄町100%
精米歩合:50%
使用酵母:−
アルコール分:16度以上17度未満
日本酒度:−
酸度:−
アミノ酸:−
製造年月日:05.07(04年醸造)

酒は酒米元祖、備前雄町100%
天然の酸味の利いたうまい酒。
米の良さを生かしきった酒本来の姿が、ここにある。

おすすめの飲み方:どの温度帯にも対応(特におすすめは「冷やして」と「ぬる燗」)
味の特長:コクのある辛口

保存方法:自家冷蔵保存

「感想」
口に入れた瞬間、ふわっと花開く含み香が素晴らしい一本です。上立ちはやや穏やかですが、アルコール分が16度〜17度だけあって濃い旨み・ゴクみが堪能できます。熟成期間にへこたれない丁寧な造りは見事の一言です。

軟水の伏見で、純米大吟で雄町使用、ある程度の糖分が残っているということを考えると…原酒ベースでアルコール17.5〜18度、高く見積もっても18.5度くらいまでなのかな…と考えると、非常にバランスのいい造りということが言えます。原酒からアルコール分を1.5〜2.0度ほど落としただけでしょうから、そのコクの強さが健在なのは頷けます。

ここからは、私個人の見解で、裏貼りの『コクのある辛口』という特徴について触れることにします。

このお酒に関して、玉乃光酒造さんは、あえて日本酒度や酸度という表示をせずに、酸度と日本酒度を複合的に捉えて表示しています。アルコール分が高いほど日本酒度は+に大きくなるわけで、それが作用して辛口という表現につながっているのではないかと感じます。

つまり…
〇世高いのは、原酒に近いから(水によって薄まっていないから)
原酒に近く、アルコール分が高いために日本酒度が+に大きくなるため『辛口』という表現につながったから

このお酒を加水して市販酒ベースにのっければ、価格も2000円〜2100円程度で、いわゆる普通の純米大吟醸になっちゃうことでしょう。しかし、この一本は杜氏の技を活かし、雄町ならではのふくらみのある風味を大切にし、この原酒に極力近いハイグレードタイプで製品化しています。

全体的には、辛口という表示の割りに、なめらかで芳醇な『伏見の女酒』という伝統が活きているお酒だと感じられました。米の旨みが十分に感じられながらも、大吟醸らしいスッキリした飲み口が魅力的な逸品です。上立ちが穏やかなので、料理との相性も自在で、そこに京都らしさを感じました。値段(1800ml:5250円・720ml:2310円・300ml:777円・180ml:525円)分の価値は十二分にありますよ。

このような良酒であれば、寝かせてもだれずに、新たな味が生まれてきます。一本くらいは、古酒にしてもおもしろいお酒です。いつか、更なるべっぴんさんに化けるかもしれませんよ

冷たくしてもどこか温かい膝枕、芳醇で心地よい純米大吟『嬢』

そんな言葉がぴったりです。おいしゅうございました。

author:むらかみさん, category:日本酒, 18:27
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